セッション

小田原 リノベーション 令和らしく住む築70年の古民家

~リモートワークを機に移住~

お施主様は30代女性。パートナーの男性と都市部にお住まいでしたが、このご時世でリモートワークに切り替わったことを機に、神奈川県西部の海沿いの地に移住。築約70年の古民家と出会い、購入されました。すでにリノベーションされた物件でしたが、ビニールクロスなどの化学物質を含んだ製品による装飾を、自然素材のものへと変更を希望されていました。

~ご縁のきっかけは「古民家」というキーワード~

「古民家」というワードで検索していたら、弊社にたどり着いたお施主様。江戸時代から家をつくり続けている石原工務店にお任せいただけることになりました。

~お施主様のご要望を叶えた古き良きデザインと今の時代らしさ~

お施主様からのインテリアに関するご要望の中に、「前川國男自邸モチーフ」「ミッドセンチュリー」「和洋折衷」というキーワードがありました。戦後間もない時期につくられた古民家に、これらの要素をいかに加えていくのか。それだけではなく、住む人の快適さと、今の時代に合った利便性も兼ね備えたリノベーションをご紹介いたします。

~第8回全国リフォームアイデアコンテスト2022準グランプリ受賞~

素敵なデザインによって毎日が楽しくなったり、使い勝手がよくなったりと、リフォームには豊かな暮らしを実現する知恵が詰まっています。「こんな家に住みたい」「こうやって快適にすればいいんだ」というリフォームアイデアを集めたコンテストで、準グランプリに選ばれました!

  • どこか懐かしく、その家に帰ってくる人を、また訪れる人をやさしく迎え入れてくれる玄関。

    どこか懐かしく、その家に帰ってくる人を、また訪れる人をやさしく迎え入れてくれる玄関。

  • なかなか広い玄関ホールなど確保できない現代の住宅事情。

    なかなか広い玄関ホールなど確保できない現代の住宅事情。この広さ、余裕のある空間は圧巻です。

  • 玄関から敷台を経て広間、和室へ。

    玄関から敷台を経て広間、和室へ。二つの空間を分けることなく、一体的に利用することで広々使っています。広間には、エイジング加工した無垢床を採用しました。

  • 広間を経由して二つの動線を用意。

    広間を経由して二つの動線を用意。一つは洋風リビングへ。二つ目は純粋な和室へ。新しい空間と既存の空間が自然に馴染んだ空間。

  • リノベーションというと、既存の間取りや仕様をリニューアルして新しい空間をつくり出すというイメージかと思いますが、お施主様のご要望は和洋折衷ということで、既存の和室はそのままに、新しいデザインに取り込みました。

    リノベーションというと、既存の間取りや仕様をリニューアルして新しい空間をつくり出すというイメージかと思いますが、お施主様のご要望は和洋折衷ということで、既存の和室はそのままに、新しいデザインに取り込みました。

  • 大きく手を加えたところは、減築という手法によって、新たに中庭をつくり出したこと。

    大きく手を加えたところは、減築という手法によって、新たに中庭をつくり出したこと。暗くなりがちな古民家に明るさという新たな付加価値を。

  • 和室にまで光を届ける中庭。

    和室にまで光を届ける中庭。家が小さくなるというネガティブなイメージの減築ですが、弊社が得意としている減築は、減らすことでつくり出す、明るさと開放感です。

  • 中庭に面して配置されたダイニング。

    中庭に面して配置されたダイニング。和室の壁を取り払うことで、ダイニングからも和室の外に広がる日本庭園を眺められるという、贅沢で開放的な空間となりました。

  • インテリアを考える際に留意した点は、和室の持つ自然素材の風合いと、洋室のインテリアの連続性を保つこと。

    インテリアを考える際に留意した点は、和室の持つ自然素材の風合いと、洋室のインテリアの連続性を保つこと。コストパフォーマンスも鑑み、壁紙には漆喰クロスを採用しました。

  • フローリングはすべて無垢材を使用。

    フローリングはすべて無垢材を使用。落ち着いた発色のオークなどのエイジング加工品は、市場に流通していますが、高価。そこで、パインの無垢材にオイルステインで着色し、エイジング加工することで価格を抑えました。

  • 広間、和室、LDKを一体的にした圧倒的な空間。

    広間、和室、LDKを一体的にした圧倒的な空間。和室を中心とする、いわゆる「古民家」から、ミッドセンチュリーデザインのLDKを軸とし、和室を取り込んだ和洋折衷な室内です。

  • 漆喰クロスの壁の白と、エイジング加工したこげ茶色の無垢床が美しいこの空間の先に、寝室、書斎、浴室、大型のウォークインクローゼットを配しています。

    漆喰クロスの壁の白と、エイジング加工したこげ茶色の無垢床が美しいこの空間の先に、寝室、書斎、浴室、大型のウォークインクローゼットを配しています。家の正面から見える純和風の日本家屋と、ミッドセンチュリーデザインの新しくうみ出された空間が程よく調和し、令和の時代の家づくりの特徴も加わった住宅です。

小田原で古民家に住むメリット

かつて城下町として栄えた歴史があり、市内各所に風情ある古民家が残っている小田原は、「古民家を購入し、リノベーションして暮らしたい」という要望を叶えるのにぴったりの街です。

今回のお施主様のように、都市部から小田原へ移住し、古民家ライフを楽しんでいる方もたくさんいらっしゃいます。
新築の一戸建てと比較して、古民家のリノベーションには、どのようなメリットがあるのか説明していきます。

購入費用を抑えられる

小田原で新築の戸建てを購入しようとすると、3,000万円程度の費用がかかります。
一方、築年数が50年を超えるような古民家であれば、1,000万円前後で購入できるケースもあります。
リノベーション費用を考えたとしても、新築一戸建てに比べて、古民家は購入費用を大幅に抑えられる可能性が高いです。

広い間取りの家に住める

小田原の古民家は、敷地面積・建物面積ともに広く、部屋数もたくさんある家が多いです。
また、一つひとつの部屋がふすまで仕切られていることも多く、ふすまを取って広々としたスペースとして活用することができます。
玄関や廊下、縁側などのスペースもしっかり確保されていて、最近の新築住宅にはないゆとりある空間で暮らせるのが魅力です。

雰囲気の良い家でリラックスできる

古民家の最大の魅力は、なんといってもその「雰囲気の良さ」にあります。

木の香りが広がる、昔ながらの木造建築で建てられた家には、「田舎にあるおばあちゃんの家」や「隠れ家的な温泉旅館」を思わせるような趣きがあります。
都市部の喧騒から離れ、小田原でのんびりと田舎暮らしを満喫したい方にはぴったりです。

雰囲気の良い家でリラックスできる

小田原で古民家に住むデメリット

雰囲気が良く、購入費用が抑えられるなどメリットが豊富な古民家ライフですが、デメリットがないわけではありません。

 

続いて、小田原で古民家を購入する際に注意したいポイントを紹介します。

リノベーションは必須

小田原には築50年を超えるような古民家も存在します。
古民家に暮らすのであれば、リノベーションは必須です。もちろん、リノベーション済みの物件もありますが、そのまま暮らせる家というのは、ごくわずかでしょう。

「リノベーション済み」と謳っていても、水回りを新しいものに変えただけで、実際には今の暮らしにそぐわない家も珍しくありません。
家族構成に合わせて間取りを変更したり、塗装をしたり、床暖房を取り入れたりなど、快適に暮らすには再度リノベーションが必要になるケースもあるでしょう。
また、古民家はすべての部屋が和室という物件が多いため、使いやすいように洋室に変えるリノベーションを行うこともあります。

耐震リフォームが必要な場合も

耐震基準について定めている建築基準法は、1950年に制定されました。
以降、何度か改正を繰り返しており、現行の「新耐震基準」が定められたのが1981年6月1日です。

古民家のなかには、1981年以前、もしくはさらに古い1950年以前に建築された物件もあります。新耐震基準を満たしている物件はごくわずかであり、安心して暮らすためには耐震リフォームが必要なケースも珍しくないでしょう。
古民家の耐震リフォームにかかる費用の相場は、150万円程度です。
もちろん、すでにリフォーム済みの物件であれば耐震リフォームは不要ですが、耐震性についての判断は専門家に依頼することをおすすめします。

維持費が高くなりがち

古民家のような木造住宅は、断熱性が低く、隙間風も入ってくるため、冬は非常に寒いです。ふすまや大きな窓が多い場合、どうしても気密性は低くなるので、通常よりも暖房にかかる光熱費は高くなるでしょう。
また、古民家で快適に暮らし続けるためには、それなりのメンテナンス費用がかかります。
シロアリ対策のために害虫駆除をしたり、古くなった木材の修復をしたりなど、維持費についてもあらかじめ考慮しておきましょう。

小田原の古民家再生物件の事例

小田原の古民家再生物件の事例

小田原の古民家再生物件は、住宅として活用されているだけではありません。
伝統的な古民家をリノベーションした物件の活用事例としては、以下のようなものがあります。

古民家カフェ

小田原には、築90年を超えるような古民家をリノベーションして、カフェとして営業しているお店もあります。駅から徒歩でアクセスできる利便性の高い場所でありながら、落ち着いた雰囲気でほっと一息つける場所として、観光客にも地元客にも人気です。
レトロな雰囲気の中で友人とランチを楽しむのも良し、一人で静かにコーヒーを楽しむのも良し、思い思いに過ごせる素敵な空間が広がっています。
カフェへのリノベーションは、古民家ならではのレトロ感、おしゃれな雰囲気を最大限に活用した成功事例と言えるでしょう。

古民家レストラン

小田原には、古民家再生物件を活用したレストランもいくつかあります。
古民家=和風というイメージがあるかもしれませんが、洋室タイプにリノベーションをすると、イタリアンやフレンチのレストランにもぴったりの雰囲気を演出できるでしょう。
また、新しい木材と古い木材を融合させたり、吹き抜けを作ったりなどの工夫をすると、明るくおしゃれな古民家レストランになります。

古民家宿(宿泊施設)

古き良き日本の伝統を感じられる古民家は、宿泊施設へ生まれ変わっている事例もあります。海や小田原城などの歴史的建造物が立ち並ぶ小田原には、風情ある古民家宿もいくつかあり、観光客に人気です。

古民家は、玄関のスペースが広々としていて、部屋数が沢山ある物件が多いため、上手にリノベーションすれば快適な宿泊施設になるでしょう。
また、和室はもちろん、洋室にリノベーションすることも可能です。

小田原の古民家再生・リノベーションは石原工務店にお任せください

城下町として栄えていた小田原には、空き家となっている古民家物件が多々あります。
古き良き日本らしい雰囲気が感じられる古民家は、住宅としてはもちろん、カフェやレストラン、旅館などへのリノベーションでも人気です。
小田原で古民家再生・リノベーションをお考えの方は、ぜひ石原工務店までご相談ください。石原工務店は、神奈川・鎌倉で江戸時代から大工仕事を続けてきた歴史ある工務店です。
家づくりやお店づくりにおいては、お施主様との対話を大切に、ご要望通りの空間を造り上げるお手伝いをさせていただきます。まずは、お気軽にお問い合わせください。

 

スタッフブログ 石原工務店の家づくり STAFF
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