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注文住宅が完成するまでのスケジュールは?期間やタイミングを解説

注文住宅が完成するまでのスケジュールは?

注文住宅を建てる場合、完成するまでにどれくらいの期間がかかるのか、どのタイミングで準備を始めたら良いのかなど、スケジュールについて疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

この記事では、注文住宅が完成するまでの期間、スケジュールの目安を分かりやすく解説します。

注文住宅の完成までにかかる期間の目安

注文住宅の完成までにかかる期間の目安

注文住宅を建てる場合、情報収集から土地探し、プランの決定、建築工事の完成に至るまでには、いくつものステップがあります。

土地の有無や広さ、間取りによって異なるものの、一般的な注文住宅の場合、完成までにかかる期間は8〜15ヶ月程度が目安です。

まずは、注文住宅を建てるときの流れに沿って、何にどれくらいの期間が必要なのかを具体的に説明します。

家づくりの流れについては、以下の記事もぜひ参考にしてください。

家づくりで最初にすることは何?家が建つまでの流れ・手順を解説

情報収集【2週間~1ヶ月】

注文住宅を建てると決めたら、最初に行うのが情報収集です。
概ね2週間〜1ヶ月程度を目安として、以下のような方法で情報を集めていきましょう。

・住宅展示場に足を運ぶ
・注文住宅の情報誌に目を通す
・気になるハウスメーカーや工務店に資料を請求してみる
・住宅相談カウンターに行ってみる

情報収集をしていく中で、どんな家を建てたいのか、理想の注文住宅のイメージが出来上がってくるはずです。
ある程度のイメージが出来てきたら、家族で話し合って、具体的な条件を整理していきましょう。

予算の検討・業者探し【約1ヶ月】

建てたい家のイメージができたら、そのイメージを元に予算を検討しましょう。

注文住宅の予算決めは、以下の流れで行います。

①自己資金を把握する
②住宅ローンの借入可能額を把握する
③月々の返済計画を立てる
④土地代と建築工事費に分ける

また、工務店やハウスメーカーなどの建築業者との打ち合わせも開始し、候補を絞っておきましょう。

住宅展示場や工務店が開催する「家づくりセミナー」などのイベントには、積極的に参加することをおすすめします。
実際に会って話を聞くことで、経験・知識の有無や信頼できる建築業者かどうかを判断しやすくなるでしょう。

土地探し【4~6ヶ月以上】

土地探しには、少なくとも4ヶ月程度の期間がかかると考えておきましょう。

条件に合う土地はそれほど簡単には見つかりません。
中には1年以上、土地を探し続けている方もいるほどです。

土地探しは、以下のようなステップで進めていきます。

①土地の希望条件を絞る
②条件に合う土地を探す
③現地見学をする
④買付証明書を提出する
⑤住宅ローンの事前審査を受ける
⑥土地を購入する

理想の注文住宅を建てるために、土地探しは重要なステップの一つです。

・予算
・広さ
・場所

の順に優先順位をつけて、こだわって探しましょう。

土地探しの方法としては、不動産情報サイトや不動産会社に依頼する方法も良いですが、地域密着型の家づくりを手がける工務店に相談するのもおすすめです。

工務店は地元密着型の建築業者なので、地域の情報に精通しています。
地元に強力なパイプを持っている工務店も少なくないため、市場には出回らない、良い土地が手に入る可能性があります。

注文住宅を建てるときの土地探しについては、「成功する土地探しのコツ」でも詳しく解説しています。

プラン・業者決定【1〜3ヶ月】

注文住宅を建てる土地が決まったら、いよいよ本題の「家づくり」です。

複数の工務店やハウスメーカーから間取り等のプランと見積もりを受領し、比較しながら検討しましょう。
見積もりに妥当性があり、最初からコミュニケーションが取りやすい建築業者を選ぶのがおすすめです。

プランと建築業者が決まったら、引き続き住宅設備や建材、内装・外装デザインなどを決めて、建築請負契約を締結します。

その後、住宅ローンの本審査を申し込むのが一般的な流れです。

プランと見積もりを受領してから建築請負契約を締結するまでは、概ね1~3ヶ月程度の期間がかかると考えておきましょう。

建築工事【4〜6ヶ月】

注文住宅の建築工事にかかる期間は、平均的に4〜6ヶ月程度が目安だと言われています。
もちろん、広さや間取り、こだわりによっては、さらに期間がかかるケースもあります。

工事の着工前に「地鎮祭」を行う場合は、前もって日程を決めておきましょう。
地鎮祭は六曜の吉日である「大安」「友引」「先勝」のいずれかの日取りを選び、午前中に行うのが基本です。

また、建築工事には地盤調査から基礎工事、屋根工事、外壁工事など、さまざまなステップがあります。

すべての建築工事が終了(竣工)するのは、引き渡しのおよそ1ヶ月前が目安です。

竣工後には、工務店の担当者とともに竣工検査を行います。
「ドアの立て付けが悪い」「壁紙が剥がれている」など、万が一気になることがある場合は、引き渡し前に直してもらいましょう。

注文住宅の建築工事スケジュールの目安

注文住宅の建築工事スケジュールの目安

注文住宅の建築工事には、さまざまなステップがあります。
続いては、注文住宅の建築工事スケジュールの目安について、もう少し詳しく解説していきます。

地盤改良工事【1〜7日】

注文住宅の建築工事を始める前には、必ず地盤調査が行われます。
調査の結果、必要と判断された場合にのみ行われるのが、地盤改良工事です。

地盤改良工事を行うことで、住宅の基礎となる地盤を改良し、強化することができます。

地盤改良工事の主な方法は、以下の3つです。

 

工法の名称 対象となる土地 期間
表層改良工法 比較的浅い層に硬い地盤がある 1〜2日
柱状改良工法 比較的深い層に硬い地盤がある 1週間程度
小口径鋼管杭工法 かなり掘り進めないと硬い層がない 1〜2日

地盤改良工事は、すべての土地に必要なわけではありません。
しかし、必要だと判断された場合に備えて、余裕を持ったスケジュールを立てておくことが大切です。

基礎工事【約1ヶ月】

注文住宅の基礎工事とは、建物の土台となる「基礎」の部分を作るための工事です。
家の頑丈さや安全性を左右する重要な工程で、概ね1ヶ月程度の期間がかかります。

基礎とは地面と建物をつなぐ部分で、建物の重さによる垂直の力、地震などの揺れによる水平な力から建物を守る役割を担います。

木造住宅の場合も基礎は鉄筋コンクリート造で、底盤・立上り・地中梁・杭などの部位から構成されています。

足場~柱・梁~屋根工事【2〜3週間】

基礎工事が終わったら、足場を組んで、柱や梁~屋根の工事を進めていきます。
これらの工事に必要な期間としては、足場の組み立てに約1日、木材の組み上げ作業に1~2週間、屋根工事に5~6日が目安となり、合計すると概ね2~3週間のスケジュールです。

外壁・外装工事【2〜3週間】

屋根工事を終えたら、玄関のドアや窓ガラスなどの取り付け、外壁・外装工事を行います。

玄関のドアが取り付けられた後は、専用の鍵で毎日しっかりと施錠されるので安心してください。

外壁・外装の工事は、概ね2〜3週間のスケジュールで行われます。

内装工事【約2週間】

注文住宅の内装工事は、外壁・外装工事と同時進行で進められることが多いです。

主な工程は、以下の5つです。

・クロス貼り
・フローリング(床板)、タイル貼り
・階段、押入れ、クローゼットなどの設置
・トイレ、キッチン、洗面台などの設置
・断熱材の充填

これらをすべて含めると、内装工事期間は2週間程度となるのが一般的です。

施主検査・修正【約1週間】

内装工事を終えたら、引き渡し前に必ず施主検査が行われます。

契約時の図面を見ながら、以下のようなポイントを職人や業者と一緒に確認し、点検をしていきましょう。

  • ドアの開閉方向
  • 鍵の施錠・解錠
  • 窓の位置
  • コンセントの数や位置・通電
  • 外壁のひび割れやキズ
  • タイルの貼り漏れやズレ
  • 床・壁の汚れやキズ
  • 水回りの通水・水漏れ
  • 換気扇の動作確認
  • 設備の位置・動作確認 など

依頼した通りの仕上がりになっているかどうか、丁寧な確認が必要です。

施主検査をスムーズ進めるためにも、建築中は随時現場に足を運ぶことをおすすめします。

また、施主検査の際には、「開けられる場所はすべて開く」「触れられる部分はすべて触る」ことを意識して、完成した家を隅々までチェックしていきましょう。

完成・引き渡し

施主検査を経て無事に竣工となったら、家の引き渡しが行われます。
竣工時金の支払いを行い、鍵や保証書、設備の取扱説明書、検査済み証などを受け取ります。

注文住宅で重要な住宅ローンのスケジュール

注文住宅で重要な住宅ローンのスケジュール

注文住宅を建てる際に住宅ローンを利用する場合は、審査が必要です。一般的に、住宅ローンの審査には「事前審査(仮審査)」と「本審査」があります。 住宅ローンの契約・実行までの流れは、以下の通りです。

住宅ローンの相談

申込み

事前審査

本審査

契約

実行

住宅ローンの申込みから契約までには、1~2ヶ月かかると考えておきましょう。 そのため、注文住宅を建てようと思ったタイミングで相談し、土地や設計プランがある程度決まったタイミングでは申込みをするのが一般的です。 注文住宅の場合は、「つなぎ融資」「分割融資」についても、しっかりと相談しておきましょう。

注文住宅で押さえておきたい3つのタイミング

続いては、情報収集から建築完了までの間で、特に重要なタイミングについて詳しく説明します。

打ち合わせのタイミング

注文住宅の場合、建売住宅に比べて、打ち合わせの回数が多くなります。 人によっては完成までに20~30回の打ち合わせを行うケースも珍しくありません。 打ち合わせを行うタイミングとしては、「着工前」「建築中」「竣工前」などが挙げられます。 中でも着工前の打ち合わせは非常に重要なため、繰り返し行われるのが一般的です。 建築業者が決まってからも、プランや設備、内装・外装など細かい部分まで打ち合わせを行うため、工事の着工までには3ヶ月程度の期間がかかる場合もあります。

支払いのタイミング

土地と建築業者が決まったら、それぞれ契約をして、着手金等の支払を行います。

業者によって異なりますが、一般的には以下の順で支払いが必要です。

①土地の手付金(土地代金の5~10%程度)
②土地の代金
③建築工事の契約金(工事代金の10%程度)
④建築工事の着工時金(工事代金の30%程度)
⑤上棟時金(工事代金の30%)
⑥竣工時金(工事代金の30%程度)

住宅ローンの融資実行は原則完成した家の引き渡しと同時に行われますが、注文住宅の場合、先に支払いが必要になるケースがほとんどです。
そのため、多くの金融機関では、注文住宅向けに「つなぎ融資」または「分割融資」を行っています。

儀式を行うタイミング

注文住宅を建てるときに、以下のような儀式を行うケースもあります。

名称 目的 時期・タイミング
地鎮祭 土地を守っている氏神様を鎮め、安全に建物が建つことを祈念する 着工時
上棟式 工事が順調に進んでいることに感謝し、無事に完成することを祈る 家の骨組みが完成したとき
竣工式 無事に建てることができた感謝の気持ちと、家族の末永い繁栄を祈る 建物が竣工(完成)したとき

いずれも必ず行わなければならないわけではありませんが、工事の安全を祈念するだけではなく、工事関係者や周辺地域の人々とのコミュニケーションを育むきっかけにもなります。 スケジュールに余裕がある場合は、ぜひ行ってみてください。

注文住宅の建築はスケジュールを組んで計画的に進めよう

注文住宅の完成までには、8〜15ヶ月程度の期間がかかるのが一般的です。

情報収集、建築業者の選定、土地探し、建築プランの打ち合わせ、住宅ローンの相談・申込みなど、さまざまなことを同時に進めていく必要があります。

しっかりとスケジュールを組んで効率良く進めなければ、想像以上に時間がかかってしまう可能性もあるでしょう。
どんな流れで建築が進むのかをあらかじめ把握したうえで、建築業者と相談しながらスケジュールを組み、計画的に進めていくことが大切です。

石原工務店では、少人数制で参加者の本音を聞く「家づくりセッション(勉強会)」を行っています。

家づくりの流れやスケジュールに関する内容はもちろん、住宅ローンや返済計画など、家づくりに関するあらゆる悩みや不安をご相談いただけます。
鎌倉・藤沢で注文住宅をご検討の方は、ぜひ石原工務店にお気軽にご相談ください。

コラム監修・石原 貴司
住宅ローンアドバイザー 公認/不動産コンサルティングマスター/
宅地建物取引士/一級建築大工技能士/一級建築士

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