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注文住宅の断熱材の種類や特徴、選び方を徹底解説!あなたに合った断熱材はどれ?

できるだけ快適で過ごしやすい家にしたいけど、断熱材って何を選べばいいの?と悩む方も多いのではないでしょうか。

断熱材にはそれぞれ特徴やメリットがあり、用途に応じて最適な選択肢が異なります。特に以下のような疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。

  • 「コスパが良い断熱材を選びたいけど、種類が多すぎて迷う…」
  • 「自然素材の断熱材って本当に性能が良いの?」
  • 「発泡プラスチック系断熱材は火に弱いって聞いたけど、安全性は大丈夫?」

そこで今回は、断熱材の種類ごとの特徴やメリット・デメリット、選び方のポイントまでをわかりやすく解説していきます。

ぜひ本記事を参考に、自分に合った断熱材を見つけてみてくださいね。

 

断熱材の種類は大きく分けると3種類!

断熱材の種類は大きく分けると3種類!

断熱材には、大きく分けて以下の3種類があります。

  1. 繊維系断熱材
  2. 発泡プラスチック系断熱材
  3. 自然素材系断熱材

それぞれの素材や特性が異なるため、選ぶ際には用途や目的を明確にすることが重要です。

①繊維系断熱材とは?

繊維系断熱材は、細かい繊維で空気を閉じ込めることで断熱効果を発揮する素材です。

主にガラス繊維や岩石などを加工して作られており、柔軟性が高く、広範囲にわたって使用されています。

価格が比較的安価で手軽に入手できるため、多くの建築現場で採用されています。一方で、水分に弱く、適切な防湿対策を行わないと効果が薄れる可能性もある断熱材です。

②発泡プラスチック系断熱材とは?

発泡プラスチック系断熱材は、プラスチックを発泡させた軽量な素材で、優れた断熱性能を持つことが特徴です。

施工が簡単でありながら、高い断熱効果を期待できるため、住宅から商業施設まで幅広く利用されています。

たとえば、ポリスチレンフォームや硬質ウレタンフォームなどがよく知られています。ただし、火に弱い特性があるため、防火対策が必要といえる断熱材です。

③自然素材系断熱材とは?

自然素材系断熱材は、環境に優しい自然素材を使用したものです。

羊毛や木質繊維、炭化コルクなどが含まれ、リサイクル可能でエコロジー志向の高い方に選ばれることが多い断熱材といえるでしょう。

また、調湿性や断熱性に優れており、健康的な住環境を追求する方にも適しています。ただし、価格が高くなる傾向がある点には注意しましょう。

 

内断熱と外断熱の違い

内断熱と外断熱の違い

断熱方法には、主に内断熱と外断熱の2種類があります。

それぞれの特徴を理解することで、建物に最適な断熱方法を選ぶことができるでしょう。

  • 内断熱:壁の内部に断熱材を配置する方法で、施工コストが比較的安いのが特徴。リフォームにも対応しやすい反面、断熱材の厚みが居住空間を狭くする可能性もある
  • 外断熱:建物の外側に断熱材を取り付ける方法で、断熱効果が高く、建物全体を保護する役割も果たします。初期費用は高めですが、長期的なランニングコストを抑えられる

どちらを選ぶべきかは建物構造や予算によるため、プロの意見を参考にすることがおすすめです。

 

繊維系断熱材:主な種類と特徴

繊維系断熱材:主な種類と特徴

繊維系断熱材は、空気を閉じ込めることで断熱効果を発揮する素材です。

ここからは、3種類の繊維系断熱材の特徴を紹介していきます。

  • グラスウール
  • ロックウール
  • セルロースファイバー

グラスウールとは?コスパが良い断熱材

グラスウールは、ガラス繊維を使った断熱材です。

その軽さと柔軟性から、天井や壁、床下など広範囲で使用されています。

低価格で施工しやすいため、初心者にも扱いやすいコスパの良い断熱材といえます。ただし、水分を吸収すると断熱性能が低下する可能性があるため、防湿対策が重要です。

ロックウールとは?耐火性に優れる断熱材

ロックウールは、岩石を高温で溶かして繊維状にした断熱材です。

耐火性が高く、火災時にも安心です。さらに、音の遮断性にも優れているため、防音対策が必要な場所にも適しています。

一方で、施工時に粉塵が発生するため、取り扱いには注意しましょう。

セルロースファイバーとは?エコで注目の素材

セルロースファイバーは、新聞紙などのリサイクル材料を原料とした断熱材です。

環境に優しいだけでなく、調湿性にも優れていることが特徴。

施工時には専用の機械が必要になることが多いですが、その分、隙間なく断熱材を充填できるため、高い断熱効果を発揮できる素材といえるでしょう。

 

発泡プラスチック系断熱材:主な種類と特徴

発泡プラスチック系断熱材:主な種類と特徴

発泡プラスチック系断熱材は、軽量で高い断熱性能を持つ素材です。

ここからは、3種類の発泡プラスチック系断熱材の特徴を紹介していきます。

  • ポリスチレンフォーム
  • 硬質ウレタンフォーム
  • フェノールフォーム

ポリスチレンフォームとは?軽量で施工が簡単

ポリスチレンフォームは、発泡スチロールをベースにした断熱材で、軽量かつ加工がしやすい点が特徴です。

特に寒冷地での断熱に適しており、多くの住宅で採用されています。ただし、紫外線に弱いため、適切なカバー材が必要といえる断熱材です。

硬質ウレタンフォームとは?高い断熱性能が魅力

硬質ウレタンフォームは、薄くても高い断熱効果を発揮する断熱材です。

耐久性にも優れており、屋根や外壁に使われることが多いでしょう。施工時には専門的な技術が必要になる場合があるため、ご注意ください。

フェノールフォームとは?断熱性と耐久性を両立

フェノールフォームは、フェノール樹脂を発泡させた断熱材で、優れた断熱性能と耐久性を兼ね備えている断熱材です。

断熱材の中でも火に強い点が特徴で、火災などの災害時にも活躍してくれる断熱材といえるでしょう。

 

自然素材系断熱材:主な種類と特徴

自然素材系断熱材:主な種類と特徴

自然素材系断熱材は、環境に配慮した選択肢として注目されている断熱材です。

ここからは、3種類の自然素材系断熱材の特徴を紹介していきます。

  • 羊毛断熱材
  • 木質繊維断熱材
  • 炭化コルク断熱材

羊毛断熱材とは?調湿効果が特徴

羊毛断熱材は、天然の羊毛を使用した断熱材です。

湿度調整機能があり、結露の発生を抑える効果が期待できます。さらに、自然素材でありながら、虫害にも強い処理が施されている点も特徴です。

木質繊維断熱材とは?環境に優しいエコ素材

木質繊維断熱材は、木材を細かく砕いた繊維を使用している断熱材です。

断熱性に加えて、リサイクル可能な点も魅力ですが、施工には専門知識が必要な場合があるため、ご注意ください。

炭化コルク断熱材とは?自然素材で高性能

炭化コルク断熱材は、コルクを炭化させたもので、高い断熱性能と耐久性を持つことが特徴の断熱材です。

自然素材を使用しているため、環境に優しく、サステナブルな選択肢としても人気です。

 

3種類の断熱材のメリット・デメリットを比較

3種類の断熱材のメリット・デメリットを比較

繊維系断熱材、発泡プラスチック系断熱材、自然素材系断熱材を紹介してきましたが、断熱材を選ぶ際には、各種類のメリットとデメリットを十分に理解することが重要です。

ここからは、各断熱材のメリット・デメリットを比較していきますので、自分の建物や目的に合ったものを選ぶための参考にしてください。

繊維系断熱材のメリット・デメリット

繊維系断熱材は、ガラス繊維や岩石を素材とした断熱材です。その柔軟性と幅広い用途から、多くの建築現場で利用されています。

繊維系断熱材のメリットは、こちら。

  • コストパフォーマンスが高い:グラスウールやロックウールなど、比較的低コストで入手できる断熱材が多い
  • 幅広い用途:天井や壁、床下など、あらゆる箇所に使用できる
  • 防音効果:音を遮断する特性があり、防音対策としても優れている

繊維系断熱材のデメリットは、次のとおりです。

  • 湿気に弱い:湿気を吸いやすく、断熱性能が低下するリスクがある
  • 粉塵の発生:施工時に粉塵が発生するため、防護措置が必要になる

繊維系断熱材は、予算を抑えたい方や多用途に対応したい方におすすめですが、湿気対策をしっかりと行うことが重要といえる断熱材です。

発泡プラスチック系断熱材のメリット・デメリット

発泡プラスチック系断熱材は、軽量で断熱性能が高く、住宅から商業施設まで幅広く採用されています。

発泡プラスチック系断熱材のメリットは、こちら。

  • 高い断熱性能:薄い層でも十分な断熱効果を発揮する
  • 軽量で施工が簡単:加工しやすく、施工のスピードが速い
  • 耐久性が高い:長期間にわたって断熱性能を維持できる

発泡プラスチック系断熱材のデメリットは、次のとおりです。

  • 火に弱い:燃えやすい性質があるため、防火対策が必要になる
  • 環境負荷が高い:化学製品を使用しているため、廃棄やリサイクル時に環境負荷がかかってしまう

発泡プラスチック系断熱材は、高い断熱効果を求める方に最適ですが、環境への配慮が気になる場合には、他の選択肢を検討することもおすすめです。

自然素材系断熱材のメリット・デメリット

自然素材系断熱材は、羊毛や木質繊維、コルクなど、環境に配慮した素材で作られています。

自然素材系断熱材のメリットは、こちら。

  • エコロジー志向:リサイクル可能で、地球環境に優しい
  • 調湿効果:湿気を吸収・放出するため、結露防止の効果がある
  • 健康的な住環境:化学物質が少なく、アレルギーのリスクを低減してくれる

自然素材系断熱材のデメリットは、次のとおり。

  • コストが高い:他の断熱材と比較して価格が高めな傾向がある
  • 施工の難易度:特殊な技術を必要とする場合があり、施工時のコストが上がる場合がある

自然素材系断熱材は、環境意識が高い方や健康を重視する方に適しています。ただし、初期費用が高くなりやすい点には注意をしましょう。

 

断熱材の種類を選ぶ際のポイント3選

断熱材の種類を選ぶ際のポイント3選

断熱材を選ぶときには、さまざまな要因を考慮する必要があります。

具体的には、建物の用途や条件、さらには環境への配慮も含めて慎重に選ぶことが重要です。ここからは、断熱材選びの際に注目すべき3つのポイントを詳しく解説していきます。

①建物の構造と相性を考える

断熱材を選択する際は、建物の構造や用途との相性を見ることが重要です。適切な断熱材を選ぶことで、建物の断熱性能を最大限に引き出せるでしょう。

考慮すべきポイントは、次のとおり。

  • 新築かリフォームか:新築の場合は自由度が高いですが、リフォームでは既存の構造に合わせた選択が求められる
  • 壁の厚み:発泡プラスチック系のような薄い層で高い断熱性能を発揮する素材が必要な場合もある
  • 湿気の多い地域:湿気の影響を受けにくい素材を選ぶと、長期間にわたり性能を維持できる

適切な断熱材を選ぶことで、建物全体の性能を高めることができるでしょう。

もし選択に迷った場合は、専門家の意見を参考にすることをおすすめします。

②施工性や予算を考慮する

断熱材は、素材だけでなく施工のしやすさやコストも重要な要素です。選択によっては施工費用が大きく変わることもあるでしょう。

考慮すべきポイントは、次のとおり。

  • 施工の難易度:簡単に加工できるグラスウールやポリスチレンフォームなどは、施工費用を抑えられる可能性がある
  • 初期費用とランニングコスト:自然素材系は初期費用が高い反面、調湿効果などでランニングコストを抑える効果も見込まれる
  • 補助金制度の活用:エコ住宅向けの補助金制度を利用すれば、高性能な断熱材をお得に導入できる場合がある

ご自身の予算に適した断熱材を導入することが大切です。

事前に見積もりを取ることで、より具体的な計画を立てることができるでしょう。

③環境への配慮を考える

近年では環境問題への意識が高まっており、断熱材もエコロジーを意識した選択が求められています。素材の製造過程や廃棄方法を事前に知っておくことで、環境への負荷が少ない断熱材を選ぶことができるでしょう。

考慮すべきポイントは、次のとおり。

  • リサイクルの可能性:自然素材系断熱材は、再利用やリサイクルが可能なものが多く、環境負荷が少ない
  • 化学物質の影響:発泡プラスチック系は化学物質を含むため、健康や環境への影響を考慮する必要がある
  • カーボンニュートラル:製造過程で二酸化炭素の排出が少ない素材を選ぶことで、地球環境への負荷を軽減できる

環境に優しい断熱材を選ぶことで、快適な住環境を保ちながら、地球にも優しい選択が可能になります。

 

まとめ:断熱材の種類に悩まれた方は、石原工務店にお任せください!

断熱材の選び方は、建物の用途や構造、予算、さらには環境への配慮など、さまざまな要素を総合的に考慮することが重要です。

適切な断熱材を選ぶことで、快適でエネルギー効率の高い住環境を実現できます。

最後に、本記事で紹介した3種類の断熱材のメリット・デメリットをおさらいします。

断熱材の種類

メリット

デメリット

繊維系断熱材

・コストパフォーマンスが高い

・幅広い用途に使用できる

・防音効果が期待できる

・湿気に弱い

・粉塵が発生する

発泡プラスチック系断熱材

・断熱性能が高い

・軽量で施工が簡単

・耐久性が高い

・火に弱い

・環境負荷が高い

自然素材系断熱材

・リサイクル可能で環境に優しい

・調湿効果がある

・アレルギーリスクを軽減できる

・コストが高い

・施工の難易度が高い

上記の特徴をしっかりと理解したうえで、自身に合った断熱材を選ぶことが重要です。

なお、石原工務店では、それぞれの建物やご要望に合わせた最適な断熱材の提案を行っています。断熱性能を最大化し、住まいの快適性を高めるだけでなく、地球環境にも配慮した家づくりをサポートいたします。

断熱材選びにお悩みの方やどのような断熱材が最適かわからない方は、ぜひ石原工務店にご相談ください!

コラム監修・石原 貴司
住宅ローンアドバイザー 公認/
不動産コンサルティングマスター/
宅地建物取引士/一級建築大工技能士/
一級建築士

詳しくはこちら >

石原貴司氏
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