セッション

ローカリゼーションと地域工務店のあり方

その他

「ローカリゼーション」とは、「グローバリゼーション」の対極にある言葉ですが、
大ざっぱに言えば、「ローカリゼーション」=地域化、「グローバリゼーション」
=国際化ということでしょうか。

少し詳しく説明すると、グローバリゼーションとは、例えば生産地と消費地、
生産者と消費者などの社会的な相互関係にあるものが、地域や国の枠を超えて
世界的な関係になっていくことを目指しています。私たちの身のまわりにあるもの
でわかりやすく例えるとすれば、スーパーによく売られているアメリカ産の牛肉。
国産牛よりも安く買える場合があったりして、お肉のコーナーの結構なスペースを
占めたりしていますよね。

その一方で、このグローバル化した関係の中で弱体化してしまいがちな国や地域の
人々との相互関係を枠内に取り戻そうという動きをローカリゼーションと言います。
アメリカ産、オーストラリア産の牛肉が安価に手に入れられると、国産牛の畜産業者
が苦しくなってしまうので、国産牛を見直そうといったような動きをすることなどが
そうです。いわゆる、地産地消という言葉を耳にしたことがあると思いますが、
ローカリゼーションの典型と言えるでしょう。

ローカリゼーションの本質とはずばり、“地域密着”“人と人とのつながり”だと思います。

グローバル化により、大きく経済成長をとげて豊かになった国はたくさんありますが、
それにより地域社会がこれまで培ってきた人々の営みや文化、固有の言語、
自然との関わり方が失われつつあるのも事実です。経済発展を優先してきたために
生じてきた地球温暖化、貧富の差の拡大、各地の紛争など、様々な問題もあります。
これらは、グローバリゼーションの限界を意味しているのかもしれません。

自分たちで食べものを作ったり、モノづくりをしたり、人とのコミュニケーション
を大切にするという、いわゆる一昔前の当たり前の営みは、決して貧しいわけでも
文化が未発達なわけでもありません。むしろ、貧富の差は少ないでしょうし、
自然破壊も少ないでしょう。

私共のような地域工務店の役割は、ローカリゼーションを実践し、
その地域に住む人々の暮らしと自然を大切にすることだと考えます。
その地域にある魅力を充分に引き出した家づくりをお手伝いしていくことが出来れば
と思います。生産性重視の多くの同じ家を多くのお客様にではなく、
人間関係重視の、その場所ならではの家づくりをお客様にご提供出来るよう、
務めてまいりたいと思っております。

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