セッション

標準仕様や科学的根拠を基に自由度の高い設計を

間取り・設備

石原工務店粕谷です。
前回のブログで、首都圏に多い狭小地や旗竿地などで“開放的”に、でも“プライバシー性”も大事にするための家づくりの工夫として「中庭」のある家づくりをご紹介しました。
「中庭」に加えて「吹き抜け」を設けるという工夫も、制約のある土地での家づくりにおいて特徴を活かしつつ、空間を広く見せる家づくりとして人気があります。

吹き抜けは縦に空間が広がるため、狭小地であっても明るく開放的な空間を演出できるところが魅力です。
例えば日当たりや風通しに難ありな土地の場合でも、吹き抜け空間を設置し高窓の採用などによりデメリットを補うことができる場合もあります。
おしゃれな空間として惹きたてるだけでなく、実際の床面積以上の開放感を得られるところも人気の秘訣かもしれません。

ですが、実現するためには課題もあります。

縦に空間が広がっている分、冷暖房効率は悪くなる恐れがあります。
光熱費が上がってしまう可能性があるので、断熱性、気密性を重視する必要があります。
また、床や壁が減少するため地震などの揺れを分散する力が弱まります。
強い構造の家づくりが必要となります。

石原工務店では、「中庭」といった建物の形状や「吹き抜け」などの内部空間の工夫もフレキシブルに取り入れ、土地のポテンシャルを最大限引き出せるよう家づくりのご提案をしております。
そのために心掛けていることは「シンプル×高性能」。
「シンプル×高性能」のコンセプトに沿って選び抜かれた標準仕様での家づくりは耐震等級3を必須としており、強い構造の家づくりを目指しております。
「中庭」や「吹き抜け」を取り入れた設計でも安心と快適を損なわないよう標準仕様の各部材や設備がしっかりと支えます。

そして建物の安全性を科学的に検証するため、設計の段階において許容応力度計算を実施しております。
地震や台風などによって生じる力(応力度)を計算し、各部材が地震や台風の時に加えて日常的な力(許容応力度)にも耐え、損傷せず支障がないことを確認します。
構造のバランスも検証し、基礎、耐力壁、柱や梁、接合部などを強化します。

標準仕様の理由、許容応力度計算による科学的根拠をご理解いただけると、「中庭」や「吹き抜け」などを設けた自由度の高い設計も可能であり、「中庭」や「吹き抜け」のある“開放的”で“プライバシー性の高い”家づくりが可能であるとご納得いただけるかと思います。

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